南天 なんてん

メギ科 ナンテン属 常緑低木

別名 南天燭(なんてんしょく) 南天竹(なんてんちく) Nandina(ナンディナ) Heavenly bamboo(ヘブンリーバンブー) 他

ナンテン 
Ⅰ.ナンテンの主な概要

難転難を転ずる)という言葉の意味になぞらえて、縁起木とされている“ナンテン”
災難除け魔除けの木として知られていますが、個人的には、雪うさぎを作った時の赤い目)と)の部分として使っていましたが。

元々は、平安時代あたりに中国から伝わったのが始まりとされています
暖かい地域にかけ分布し、本州南部または本州より西の地域四国九州沖縄などです(●^o^●)
林や山野の半日陰の土地に自生しています。

樹形は高さは2mほどで、根元から細めの枝をたくさん直立状に出します
6・7月になると枝先に多数の白い小花を付け、秋には葉っぱは紅葉し、実は赤く熟します
葉っぱは光沢のある濃い緑色でをして、枝先に集まって、1つの節1枚ずつ互い違いについています

赤く染まった草姿
もサマになりますがあまり横に広がらず丈夫な性質なため定番の庭植えとなっています
また、ハボタンの次くらい正月飾りの印象が強いですが、生け花茶花にも利用されています(゜-゜)

♪ナンテンだってア~イド~ル☆

Ⅱ.ナンテンの品種 

多くの園芸品種が栽培され、鉢植えや庭植え…それぞれの用途で楽しむことが出来るでしょう(^^♪
ナンテンの栽培は江戸時代~明治時代100以上(!)の品種が生み出されたそうです。

例えば、実が白く紅葉しないシロミナンテン葉がとても細く丈も低めのキンシナンテン(イトナンテン)・小さい葉の退化で棒状に見えるボウナンテン…など、たくさんあります

それではここで!植栽時に人気のあるよく使われるナンテンを4種類、紹介致します
普通のナンテンも有りっちゃ有りですが、ちょっとクセのある個性的な品種になります、今後お役に立てたら幸いです
ヒイラギナンテン
ヒイラギナンテン:メギ科 ヒイラギナンテン属

原産地は中国(中央~南)で華南十大功労と呼ばれています
ナンテン類ながらもヒイラギの葉の様にトゲがあります、面白いですね
日向または半日陰を好み、やや湿った土壌が適しています。
その反面、乾燥を嫌います
6・7月頃に伸びてしまった古い枝は切って樹形をきれいにします(※あまり伸びるタイプの木ではありません
黄色い小花が咲き、秋にはの色が黒っぽい紫色になります(゜o゜)
セイヨウナンテン
セイヨウナンテン:ツツジ科 イワナンテン属

原産地は北アメリカ(テネシー州 他)でアメリカイワナンテンとも呼ばれています。
ツツジ科という時点で他のナンテンとは一線引かれた存在な気もします…
暑さと乾燥には若干弱く、日陰・半日陰を好み、少し湿った場所が適しています。
丈も低め、矮性種はグランドカバーにもなり、カラーリーフとしても一役買います
スズラン似の連なった白い花が可愛らしい印象です
オタフクナンテン
オタフクナンテン:メギ科 ナンテン属

原産地は中国でお多福南天とも書きます
ナンテンの仲間ではありますが、実がならないという特徴、霜に当るとお多福ほっぺさながら真っ赤に紅葉する特徴があります
半日陰または日向に置くと紅葉しやすく水やり乾燥したら与えます
自然と丸く整ってきますので、枝がうっとおしくなって蒸れたり風通しが悪くなった時のみ剪定をおススメします
成長も遅めで、丈夫な性質で初めての方も安心です(*^_^*)
マホニア
マホニア(・コンフューサ):メギ科 マホニア属

原産地は中国で別名、細葉ヒイラギナンテンとも呼ばれます。
外見も他のナンテンと違い、スマートで上品な感じがします
半日陰・日陰で管理し、日照・西日が当り過ぎると葉焼けしてしまいます
またある程度の湿り気を含んだ土壌を好みますが、過湿だと根腐れになってしまうため、乾燥した時に水やりするのが望ましいです
秋頃に黄色い小花が咲き、翌年の夏に実を付ける特徴があり、ヒイラギナンテンほどトゲはなく、生育も割とゆっくりめです♪
ナンテン イメージ
Ⅲ.ナンテンの栽培特性・肥料・手入れ・病害虫

栽培特性は半日陰水はけの良い土壌を(特に土質は選ばず)好みます♪
ナンテンの性質は丈夫で耐寒性もあるため、どこでも植栽が可能です(※ただし北海道は難しいです)
日当たりが良いと花がよく咲きますが、ちょうど開花時期は梅雨で長雨の頃に相当します(・。・;

●日当たりは半日陰または日向)が適しています/
日陰でも育ちはしますが、あまり花や実の付き方はよくありません。
また乾燥しやすいところがあり、西日吹きっさらしの冷たい風も避けるようにしましょう(>_<)

●水やりは土が乾いてから与えるようにします
地植えの場合は極端な乾燥でなければ、降雨でも十分水やりになります
一方鉢植えの場合表面土が乾いたら、たっぷりめに水をやります。
もちろんやり過ぎによる過湿根腐れの原因にもなりますので、注意しましょう(>_<)

●肥料はあまり多く与えなくても結構です。
2・3月頃に寒肥として鶏ふん油かすなどを施します(有機質の成分のある肥料がベスト)
9月頃にも化成肥料をやるとよいそうですが、あまりやり過ぎると花が咲きにくくなり、窒素過多になってしまいます

●植え付け・植え替えは暖かくなってからなので、春以降(3・4月)または(9月半ば・10月)にします/
植え替えは2年に1回くらいで、ひと回り大きな鉢で行うようにします

●手入れとしては2・3月の剪定です
最初のうちは構わずとも大丈夫なんですが、幹の数が多くなる枝・葉が混みあってうっとおしく見えてきます。
周りを見ながら、スペースに応じて~7・8本くらいにまとめてしまいます

切り落とす枝としては、伸びすぎた枝・実が付いているとしばらくは花が咲かないので実のある枝も対象になります。
また細くてヒョロッとした枝枯れている枝も落としていきます
切り落とす部分としては、地際(根元)または枝分かれした箇所は付け根からになります

低い幹を残し適当に高さを合わせて切り戻します
風通しを良くし、樹形を整えて見た目をよくし、花数を増やすにも大切な作業になります(^^)

先ほど梅雨が開花時期に当ると書きましたが、ビニールなどを掛けて雨を避けるようにします
開花時期に上手く受粉が出来ないと、秋になっても実がほとんど付かずスッカラカンな感じになってしまいますが、放置しておいても問題はありません

○病害虫はハマキムシカイガラムシなどです
↓ ↓ ↓
ハマキムシ葉を食害し、葉を縮れたように変形させる(見つけ次第捕殺するか・葉が被害に遭う前に薬剤散布をする)。

カイガラムシ植物を吸汁し、排泄物から病気を発生させる(カイガラムシ用薬剤散布か・ブラシなどで擦り落とす)。

○病気はすす病モザイク病茎枯病などです
↓ ↓ ↓
すす病:カイガラムシなど吸汁性害虫により発症し、葉や幹に真っ黒く煤の様なものに表面が覆われ光合成をしにくくさせる
吸汁性害虫駆除または捕殺薬剤散布殺菌剤散布・被害部分の処分など)。

モザイク病:まだら模様がモザイクの様に見え、スジや斑点の発症株全体を弱らせるなど被害を多発させる
殺菌剤散布・被害部分の処分など)。

茎枯病土壌中の菌やカビから発症し、水で浸みた様な斑点がでて株全体を萎らせてしまう殺菌剤散布・被害部分の処分)。
ナンテン2
オタフクナンテンの入ったお正月用寄せ植え。シクラメンやハボタン、松も入って豪華な感じがします

Ⅳ.ナンテンにまつわるETC…

ナンテンの花言葉についてです(^^)
よき家庭(よい家庭)』『機知に富む(既知に富む)』『福をなす』『深すぎる愛』『私の愛は増すばかり』などです。
おめでたい雰囲気や内に秘めた情熱的な愛など、を連想させる様な言葉が多いですね

ナンテンを植えることが多い場所として、門(入口)前玄関前洗面所の付近などで、家の中で鬼門と呼ばれるところです。
風水の観点からだと、裏鬼門(南側)相性が良いそうです

昔から安産祈願防腐剤として赤飯などのお供え物に敷いたり、縁起木として大事にされています(*^_^*)
他にも床下に葉っぱを敷くと悪魔除けになったり、ナンテンの箸なるものは消化不良の防止になったりと、凄い活躍っぷり

生薬でもナンテンは親しまれています(^^)
生薬名としては南天実(ナンテンジツ)と呼ばれ、葉っぱの部分を指します

●作り方●

葉っぱは採集時期を選ばず、そのまま使えるそうです。
また、秋~冬にかけて採り、水洗いします。
②葉っぱと実を2・3日間日干しし、葉っぱのみ粗めに刻んで紙袋に保存します。
葉っぱは4gほど水で煎じてうがい薬にすると、扁桃炎に良いそうです(葉にはアセトンタンニンなどの消炎作用がある)
一方のは、7.8gの実を水で煎じ、食後3回に分けて飲むと、咳止めになるそうです(実には鎮咳効果ドメスチンがある)


最後に、ナンテンのの関わりについてです/
よく赤い実が熟す頃になると、啄ばみに鳥が飛んできます。(主な鳥としてヒヨドリツグミなど)

鮮やかな赤は目に入りますし、熟したこともあって甘酸っぱくて、きっと味が良いのでしょう(※実際はマズイです)。
食べられたは消化され、はお腹に残りますが、いずれは糞として出されます(゜-゜)

この様に鳥に食べられてからの長い間、種子が運ばれ、あちこちに落とされることで、ナンテンが全国各地に自生するようになりました