タイプ: ニゲル(有茎種) オリエンタリス(無茎種)

キンポウゲ科 ヘレボラス(ヘレボルス)属 秋植えの多年草

別名 ヘレボラス(ヘレボルス) レンテンローズ 初雪起こし(雪おこし) 寒芍薬 他

クリスマスローズ
Ⅰ.クリスマスローズの主な概要

優しく淡い花色ながらも、凛とした草姿が雪に映える“クリスマスローズ”
そこそこの存在感を出しつつ、落ち着いた印象を受けます

原産地は地中海沿岸のヨーロッパ諸国中央ヨーロッパ西アジアにかけて広く分布しています(その数10種以上)。

日本に伝わったのは明治時代の頃です。
まだこの頃は薬用または生薬)の植物として栽培されていたそうです(゜-゜)
極一部の人たち(特に茶人たち)には草姿が慎ましいことから、茶席に飾られたりしていましたが、一般的ではなかったようです

科名を見てもらうと分かる様に名前にローズと付きながら、バラ科の花ではないんです(見た目もバラっぽくないですし)

本来、クリスマスローズとは『花が寂しくなる12月末、ちょうどクリスマス頃に開花を迎えるヘレボラスの花』のことです。
…と言われてもヘレボラスってだけではどんな花かイメージしにくいですよね

ヨーロッパ生まれということもあり、花といえばバラ(ローズ)というイメージが一般的だったためクリスマスローズとされたのでは?と考えられます。

クリスマス頃~早春にかけて開花が始まり、春の終わりまでその姿を保ちます
また多年草のため、毎年咲くのも良い点でしょう。
クリスマスローズ2
Ⅱ.クリスマスローズのタイプ

クリスマスローズは性質によって育て方が違ってくるため、有茎種(例:ニゲル)・無茎種(例:オリエンタリス)の2つのタイプに分けられます(・o・)

有茎種は茎が良く伸び、茎の先端に花を咲かせます。
全体に丸みと厚みがあり、うつむきながら花をつけるような特徴があります(^v^)
花色は徐々に紅褐色を帯びていくものが多いそうです。

例に挙げたニゲルですが、中央ヨーロッパ~南ヨーロッパ西アジアと分布しています。
“クリスマスローズ”と呼ばれる本来の種になります
ニゲルとは〝黒い〟という意味があり、根っこが乾燥した色が由来です

無茎種は良く伸びる茎は無く、地際に葉っぱと花をつけます(やや太めの茎です)。
春咲きクリスマスローズとも呼ばれ、3~4月に各花色が楽しめます。
色彩のバリエーションも多く、白・淡い緑・紅褐色・暗い紫などがあります(^v^)

例にあげたオリエンタリスですが、地中海沿岸のギリシャ・トルコに分布します。
またの名を〝レンテンローズ〟といい、様々な交配によってできた園芸種です。
日本の気候でも育ちやすく、暑さにも強い点から人気があります
クリスマスローズ3
鮮やかなクリスマスローズの葉っぱ。
Ⅲ.クリスマスローズの栽培特性・手入れ

栽培特性としては寒さに強く半日陰を好みます(高温多湿は苦手です)。
暑い時期は日除けをし、水やりと肥料はあまり与えなくても大丈夫です(>_<)
ポイント
としては生育期間が秋~春半休眠期が6月・梅雨の頃~初秋という点をおさえておきましょう

地植えの場合は秋冬は日がよく当り、夏場の暑い時期は日陰になるような樹木下が適します
鉢植えの場合は生育期間中風通しともに管理します。
※場合によっては寒風や霜で、葉っぱなど傷んでしまうこともあります

水やりは表面土が乾いたらたっぷりと与えますが、半休眠期は水分の吸収が悪くなるため、多湿にしないように気をつけましょう。
一方、真夏は乾きやすいので、カラカラにしないようにします

植え替えの時期は10月~2・3月頃です。
かなり生育がよいため、根っこが張りやすいです(根っこが黒ずんでいたら、根元から切り落とします)
ひと回り大きめの鉢毎年植え替えするようになります(だいぶ大きくなったら株分けにすると良いです)
新しい土で植え替えてあげましょう(^_^)

主な手入れは花ガラ摘みです。
花色が褪せてきた頃が摘むのに適したタイミングです(^^)/
見た目をキレイに保つ役割もありますが、種をつくるのに余計なエネルギーを使わせないようにする点もあります

無茎種のみの手入れは、~1月頃に古い葉付け根から切り落とします
株元に光を当て、花芽を出しやすくするためです
また、古い葉をそのままにしておくと、病気になってしまうので防除にも一役かっています。

有茎種は伸びすぎにより、倒れてしまう場合がありますので、支柱を立てることをおススメします(^^)/
クリスマスローズ 肥料
Ⅳ.クリスマスローズの肥料・病害虫

肥料は気温の低い冬~春9月~翌年5月半ば)に施肥をお願いします

クリスマスローズの特性上、気温が高くなる半休眠期になり、栄養の吸収がゆっくりになります。
その時期に肥料を与えてしまうと、植物体を傷めることになるため、控えましょう(>_<)

液体肥料の場合は生育時期は2週間に1回濃いめ(とはいっても一般的に草花に施す程度で良いので、濃すぎてもいけません)で、植え替えたばかりの時期・花や葉っぱが終わり始めた時期薄めて与えるとよいそうです

粒剤は株元よりちょっと離して鉢の隅へ施し、発根を促します。
植え替た時に与えますが、生育がゆっくりになる6月~8月には効き目が切れるように調整します

病気には灰色カビ病軟腐病黒死病(ブラックデス)などがあります

灰色カビ病は湿度が高く日照不足が原因です。
軟腐病は土壌中の細菌が主ですが、高温多湿でも発症します!
黒死病…といってもペストではなく、アブラムシの媒介するウィルスが原因とされています(>_<)


害虫にはアブラムシスリップスヨトウムシなどがあります

アブラムシの被害になったつぼみ・葉っぱは処分(焼却)して、薬剤散布をします。
スリップスはダ二用の殺虫剤を散布したり、葉っぱの裏などすみずみまで水をかけて防除します
ヨトウムシは予防効果・殺虫効果が長めに持続するタイプの殺虫剤を散布します!
クリスマスローズ
Ⅴ.クリスマスローズにまつわるETC…

Ⅰ.でクリスマスローズの語源について軽くふれましたが、こんな聖なる夜の伝説があるんだそうです

キリストが誕生した時、貧しき少女マデロンはお祝いする品が何もない、と悲しくなりを流しているとが落ちた地面にクリスマスローズが咲き、これを贈り物にした…というものです!(゜o゜)
『確かにクリスマスローズという名前がピッタリだ!』という感じのエピソードで頷けます。

この伝説から『いたわり』『慰め』『私の不安を和らげて』という花言葉にきていることが分かります

…またその優しさも影を潜めるのがクリスマスローズです(・_・;)
元々ヘレボラスギリシャ語の〝Helleborus〟からきています
Heleninには殺すBoraには食べるという意味で食べた死ぬということです…。。

何故なら、根っこや茎の部分に有害な毒の成分があるとされ、中世ヨーロッパでは狩猟戦いの際に多く使われていたそうです

また悪魔払いとして精神の病んだ人たちに飲ませ、さながら〝草花界のエクソシスト〟といったところです(・。・;

このことから『中傷』という花言葉も付きました…

内に秘めた歴史過去がありますが、多くは語らず開花の日を待つクリスマスローズでした。